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マインドフルネス再考

マインドフルネスの第一人者とも言われる熊野宏昭先生の講演を聞く機会がありました。マインドフルネスの基本は「自分の体験に気づいて、反応を止めることによって、いつものパターンから抜けること」とおっしゃっていました。ここで言う体験とは不安や恐怖などの感情の体験も含みます。これは正に暴露療法で経験されるプロセスそのものであります。不安障害や強迫性障害の心理療法が、マインドフルネスとの相性が良いことに、改めて合点がいきました。体験に対する反応(回避行動など)をせず、そこに立ち止まること。
なのですが、普段の診療で感じている壁は、この作業は当の本人が根気強く実践しないといけないということです。手術をすれば治るとか、薬を飲めば治るとかいうものではなく、自らが主体的に行動し続けることが必須であるという点です。この壁をどう越えることが出来るのかが、大きな課題です。かく言う私も、認知行動療法などに長い間、あまり興味を持つことなく過ごして来ました。

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